先週、数年ぶりに降り立った田園調布駅。

黄金色に染まったイチョウ並木が出迎えてくれました。

田園調布のイチョウ並木

この季節に訪れたのは、多分初めて。
予備知識もなく出かけたから、なんだか得した気分。

田園調布のイチョウ並木

田園調布のイチョウ並木

この日の目的は、
今年10月にオープンしたばかりの洋菓子店「SAVEUR(サヴール)」です。


現在わたしは、
東京の中央やや東側に暮らしていて、
江戸の気配が残るこの界隈がお気に入りで、
大抵の用事はご近所で済ませます。

特に、最近は、
電車で30分以上かかるとなると、
「遠いなぁ〜」と腰が重くなってしまう。

田園調布は、
どうがんばっても電車で1時間近くかかり、もはや “プチ旅行” の域。

そんなわたしを駆り立てたのは、
ほしよりこさんがインスタに投稿していた、
バタークリームケーキの写真


生クリームより、
圧倒的にバタークリーム派のわたし。

ほぼバターの塊にも見える、
真っ白ケーキの魅力的なこと!

翌日には、行動していました。


東急線に直通する、
南北線に長々と乗車しながら、ふと、
「出不精と言いつつ、甘いもののためには、遠出するタイプだったわ、自分」と気づく。

本場のガレット・デ・ロワがどうしても食べたくて、
エピファニー(1月6日)に合わせてパリに飛んだこともあったなぁ。


本当に久々の田園調布。

田園調布駅のパティオ

高級住宅街のイメージに違(たが)わぬ、
南欧風のパティオを抜けて、ゆるやかな坂を下る。


下りきった坂の角地、
簡素とも言えるほどスッキリした、白い外観の小さなお店。

田園調布サヴール

田園調布サヴール

麗しの「クレーム・オ・ブール(バタークリームケーキ)」3種に、
「ガトー・オ・ブール(バターケーキ)」「マカロン」と「サブレ」。


見るからに丁寧に作られた、
少数先鋭のお菓子たちが、品格を湛え(たたえ)鎮座している。

ケーキ屋さんというより、宝石店みたい。

田園調布サヴール

「クレーム・オ・ブール」については、
ホールで買おうかなぁという考えもよぎりましたが、
グッとこらえてピースで2種類(→ホールにすればよかった!と、あとで後悔 )。


事前に情報を入れてはいたけど、
牧野伊三夫さんが手がけられた、
パッケージ類が想像以上にかわいくて、悶絶。

サヴール 牧野伊三男さん

これは、お手土産でも、本気で喜ばれるやつ。

田園調布サヴール

デリケートな「クレーム・オ・ブール」を、
なるべくおいしい状態で味わうべく、
足早に帰宅し、お皿に並べる。

サヴール バタークリームケーキ

断面もまぁ、美しいこと。

サヴール バタークリームケーキ

一刻も早く食べたい気持ちをなだめつつ、
お茶を淹れる。

絶対おいしいって知ってたけど、知ってたけど…、
想像をはるかに超える、その美味たるや!


上質なバニラが香るバタークリームは、
ひんやりなめらかで、口の中ですっと溶ける。

サヴール バタークリームケーキ

スポンジ部分も、
なんでこんなにおいしいの?

まるで別世界へトリップしたかのように、
脳が痺れる味でした。


いつか食べると決めていた、
エ○レのバタークリームケーキも、もういいや 笑

素朴でやさしい味だろうと予想していた「ガトー・オ・ブール」も「マカロン」も、
極限までシンプルながら、
とにかくおいしい。

田園調布サヴール

そして、最後に「サブレ」。

ごく薄い円形の外見は、
「村上開新堂」のマーブルクッキー(大好物!)を想起させる。


あの食感を脳裏に浮かべながら、
嚙ってみると、
また、全然違う歯ごたえ、風味を感じる。

チーズのようなかすかな塩気と、
甘い発酵の香り、
パイのようなサクサク感。

ベーシックなお菓子のはずなのに、なぜ?
初体験の味。

素材の良さなのか、配合なのか、焼き具合なのか。
恐ろしいほどの完成度。

驚きでした。


そして、
なんと、マカロンとサブレは写真がありません。

我を忘れて食べ進め、
撮影のことはすっかり失念。


そもそも、
日持ちのするサブレやマカロンは、
翌日以降のお楽しみにしようと思ったのに、
まさかの1時間以内に、すべて食べ尽くしていました。

サヴール 牧野伊三男

でもね、再訪確定だからいいのです。

サヴール 牧野伊三男


さて、
この日の田園調布行きには、もう一つ目的がありました。

Shop Sticka 森百合子

北欧ジャーナリスト・森 百合子さんが営む、
「Shop Sticka(ショップ スティッカ)」のオープンデー。


昨年のコペンハーゲン旅の際は、
森さんの『3日でまわる北欧 in コペンハーゲン改訂版』を参考に、かの地を巡ったのでした。


(コペンハーゲンでは、
心を揺さぶられまくった「Coffee Collective Godthåbsvej」を始め、
たくさんの素敵なカフェに出会えました。
旅日記はこちらに書いておりますので、リフレッシュがてら、読んでいただけたらうれしいです)


大きなオリーブが枝を伸ばすお庭と、風情ある平屋。

Shop Sticka 森百合子

Shop Sticka 森百合子

いいな〜〜。

いつか、
夫とにゃんこと共に、
ミモザやオリーブが生い茂る、お庭かテラスのある家に暮らすのが、
わたしの夢です。



*Instagramでは、読書や映画鑑賞、ひとり(ときどき二人)ごはんを記録しています*
⬇️
@sage_hagi


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SAVEUR(サヴール)
*営業時間について、
10:00- という情報も見かけますが、わたしが訪れた際は、
12:00-19:00(水曜定休)でした。随時変動するのかもしれません。


HP:http://saveurbonjour.com/

※臨時休業など、最新の情報はお店のHP、SNSなどでご確認ください。